=登場人物紹介=
デュシアン・ラヴィン女公爵(19)
主人公。現ラヴィン公爵。泣き虫で弱虫、少しぼんやりした娘。男装してはいるが、中身は凛々しさとは無縁。
レセン・ラヴィン公爵弟(15)
デュシアンの異母弟で母似の美少年。神学校に通っている優等生。反抗期?
アデル・ラヴィン(故人)
デュシアンとレセンの実父。前ラヴィン公爵。故人(享年39歳)。
首都だけでなく、地方都市の人々にまで慕われていた。
セオリア・ラヴィン前公爵夫人(30代半ば)
デュシアンの継母。レセンの実母。明朗な人物で、デュシアンとの仲は大変良好。
ラシェ・シーダス(27)
アデルの年の離れた姉アドラの一子で、デュシアンやレセンの従兄にあたる。古代語の言語学者。
少々ひねくれ者。
ウェイリード・アイゼン公子(22)
アイゼン公爵家嫡子。口数も少なく無愛想。精神魔法の研究で有名。珍しい灰色の目をしている。
セレド=アレクシス・パルヴィス王子(17)
王家嫡子。父王が病気のために議会に出席を許されているが、未成年なので発言権はない。レセンの親友。
ダリル・フォスター将軍(30代半ば)
円卓騎士団の長。部下たちからの信頼と尊敬は篤い。未婚だけれども、血の繋がらない三人の娘がいる。
コーエン男爵(40代前半)
防衛協議会の議長。細くて弱々しくて威厳はないが、人柄は良くて知識も豊富。天文学者。
ライノール・アイゼン公爵(50代前半)
《第二の守護者》であるアイゼン家の現当主でウェイリード公子の父親。大変優れた法律家であり、
宮殿で裁判官をしている。威圧感がある。
アウグスト・ビアシーニ枢機卿(30代前半)
カリスマ性のある侯爵。枢機卿職はカーラ神教信者たちにとって指針となるべき存在。常に微笑んでいる優男。
ダグラス将軍(60代)
魔法宮一の魔道師と呼ばれる老賢人。争いごとが嫌い。《禁呪の魔女》を弟子に持つ。
ホルクス伯爵(40代後半)
神殿側の貴族の中では財力権力ともにトップクラス。三人いる娘たちは皆、有力な貴族(王族)の元へと嫁いでいる。
コール・ブラウアー子爵(30代後半)
《北の守り》の結界研究室の首席研究者。身体も印象も薄め。
ジェノ(20代後半)
セレドの側近として共に議会に出席する円卓騎士。ジェノライトというのが正式名。国最強の騎士との呼び声が高い。
伯爵家の長子で、近々爵位継承予定。病弱な妹がいる。
グリフィス・クローファー(20代前半)
漆黒の軍服を身にまとう美青年。優しく穏やかで気遣いに長けた人物。
リディス(20歳前後)
《禁呪の魔女》と呼ばれ、神殿から忌み嫌われている。アミュレット作りの名人で、ダグラス将軍の弟子。
魔法宮に専用の塔を持つ。稀にみる美女。
ティアレル・アリスタ(23)
リディスと友人のお嬢様。アリスタ伯爵家の令嬢。身体が弱い。
イリヤ(26)
ラヴィン家の若執事で優れた魔法使い。色々細かいところに気がつく。アデルを神聖視していた。
主神カーラ
数多の神々をまとめる荒ぶる戦女神。世界の創造主。自然の節理を曲げる力を人間たちへ教えたとして、
悪神を自らの槍で大地と共に貫いた。
女神アリューシャラ
主神カーラの妹神。カーラの槍で貫かれた悪神を結界に閉じ込めた。人間に≪北の守り(結界)≫
と≪移動魔法陣≫を与えた慈悲の女神。樹木の神でもある。主神カーラが人間たちに干渉するのを好まなかったらしい。
悪神≪フェイム=カース≫
神と人が共存していた遥か古の時代に、主神カーラの作り出した節理を曲げる力(禁呪)を人間たちに教えた男神。
その為にカーラの怒りを買い、槍で大地もろとも突き刺された。
突き刺された傷からは≪瘴気≫と呼ばれる猛毒を吹き出し続ける為に、≪北の守り≫に生きたまま閉じ込められている。
力の殆どは残っていないと言われているが……。
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